ローレライ
黄昏紡ぐ空の下
柔らかな日差し揺れたゆたう波の奥底で
あなたへ向けて伝う様に
すべての言葉愛おしんで
意味を磨ぐ澄んだ声で
唄う人魚
押し寄せる寂しさを拭い去って
あなたはあのシャングリラに行ったと唄い続ける
あなたを何一つ知らなくたって
あなたと何一つ異なっていたって
あなたへ向けて伝う様に
唄い続けるの
滲みそうな痛みを押し込んで
悲しみの傷を癒す様に
一人濡れた瞳閉ざして
青の向こうへ
淡い夢を思いながら
求めさ迷う
溢れんばかりの優しさを汲み取って
あなたが待つあのシャングリラを求めて泳ぎ行く
あなたに少しも触れられなくたって
あなたがここにもう居なくたって
あなたに向けて伝う様に
唄い続けるの
唄い続けるの
ローレライ