焦燥の時代

僕は僕を見た 消えてしまいそうな霧の中で 僕は誰かを見た すれ違っていく人波の中で 僕は手を伸ばした 実際にはかする事も出来なかった 僕は確かに掴んだ 引き止めて片時も放そうとしない 僕は君を見た 堕ちて行くビルと地面の間で

今はひたすら前だけを

もう二度と帰る事の無い道を 今はひたすら歩きつづけようね 走り去る事は出来ないけれど 堪えて堪えて堪え抜いて 後でもっと楽になれるなら 今が苦しくても 苦しくないよね もう二度と戻る事の無い道を 未だ振り返らず迷い続けようね 先と今を見る事しか出来ないけれど 悩んで悩んで悩み抜いて 最後に答えが出るのなら 先が暗くても 暗くないよね

逃すな!

ほら今がチャンス 掴めない物なんてない 怯んではダメ 慌ててもダメ 落ち着いて対応していけば きっと思い描いた通りになれる 拳握り締め 前に進めるハズ どんな時にもチャンスはすぐ傍に

リターン無効

今まで何に向けて怒りをぶつけていた? 知らず知らずに人を傷つけて のうのうと生きてきたのか 自意識過剰すぎて ぺらぺら喋ってきたのか 後悔したって遅い 今この時を生きる身として もう戻らない やり直したいとは思わない 無駄と分かりきっている 繰り返した 輪廻のその果ては 結局 またこの時に還るだけだと こんな思いをひきずった 今に行き着くだけだと

とある年のとある日に

私はまた一つ年をとった 何が変わったわけでもないが 私はまた一つ年をとった これから先もまた一つ また一つ それでも何も変わらない 時だけが流れて行き 私はいつまでも私のままで 何も変わらない 安心した 変わりたいと無理に急く事などしなくて良い 変わる所は自然に変わってゆく 年をとるごとに何らかの変化が訪れるのなら 子供のままで良かった 今年も何一つ変わらずに 私はまた一つ年を取った
今が余りにも一瞬すぎて、自分には過去の方が多い。 未来は多いかどうかすら分からない。 今日、誕生日を迎えた事も明日になれば過去だ。 こうしている今も、どんどん過去が増えていく、気付けば生きていた。 何の確証も無いまま、次から次へと流れる時間は止まることを知らず、全ての生き物に平等に太陽の光の様に降り注ぐ。 現在が、不思議でたまらない。 読んで頂き、ありがとうございました。