欲求

窓を金属バットで叩き壊したい 拳が使い物にならなくなるまで何かを殴り続けたい 誰かに癒されたい けれど求めない求められない 求める事が下手くそなあたしなんかには 求める権利すら欠片も無い

謝罪

ごめんね あなたの前で演技ばかり 心からなんて何一つ無かった ごめんなさい あなたへは些細な嘘ばかり 本心では申し訳ないなんてこれっぽちも思ってない それでもごめん 謝られる事は辛いよねごめんね 許さなくていいわ 許されたいなんて思わないもの すみません開き直って 謝るって難しいわ 心を込めるってどうやるの疑問だわ あなたに向かって何と言えば届くのかな この複雑な 謝罪の気持ち

集団心理

ちょっと位いいよね 「皆やってるもん」 そう言って ある人は奪った 「私だけじゃないし」 また ある人は投げつけた 「何だよたったこれ位の事で」 そうだね ほんのちょっとだね 二人でやっても十人でやっても ちょっとは本当にちょっとだね 穴だらけの的 誰がやったの 「皆でやったの 凄いでしょ」 「皆でやったら痛くないし辛くもない」 さっきから的だけ苦しそう 変だね 皆一緒なのにね

終わりの言葉

「好きだ」と伝える勇気も持てなかった僕は 数年の孤独と切望を強いられた 恋の柵に閉じ込められ溺れ足掻いていた 苦しみもがいていた 助けを求めては好奇の眼差しでしか見られていなかった 「好きだ」と伝えられた今の僕なら 鎖を解き放って素足で折を蹴破る位容易い 愛の行方とかなんとかを知らなくても飛べる 強いられない孤独と切望は限り無い自由を与えてくれる あぁだからどうか僕 恐れなく進め 何せ「好きだ」と伝えられたのだから! 例え一歩後ずさる痛みを悲しみを 決して忘れ去る事が出来ないとしても・・・

貪欲

あなたのそれを私に頂戴 全部とは言わない 欲しい欲しいどうしても欲しい 呪詛を唱え続ける私の傍らで あなたはひたすらにそれを守る そして私を嫌悪する くれなければいつまでもついていく だって私の手には入らない 今も昔もこれからも 満たされるなんて有り得ない